ささき動物病院

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イヌの皮膚病について1

皮膚病の検査についてお話します。
皮膚病は、いろいろな原因があり、診断によって治療方法も違います。症状が似ているが 診断が違うこともあります。たとえば、以前に動物病院で皮膚病の治療をしていたことが あり、皮膚病の薬があったとします。そして最近に愛犬が、皮膚の痒みを訴え、皮膚炎を 起こしたとします。以前に使用した薬があるので使用します。これは正しい治療行為でし ょうか?大きな錯誤といえるでしょう。
たとえ、症状が落ち着いたとしても、偶然で あり、たまたま以前の疾患と類似していたに過ぎないのです。逆に悪化させる症例が多い のです。我々獣医師は、不確定な確率論で物事を推敲するのではなく、答えをはっきりさ せる検査で、確定診断の手法を用いるのです。検査の概念は、確定検査と治療的検査で大 別させます。

<確定検査>
櫛検査(ノミやしらみの補足)、テープ付着(爪ダニ)、顕微鏡検査(形態による判断) 培養検査(真菌、細菌の同定:繁殖するかどうかで有無をはっきりさせる) アレルギー検査(ハウスダスト、植物、肉、ノミ、花粉等の特異アレルゲンの検出) 血球計算、百分比検査(白血球数、タイプにより感染性、非感染性、アレルギー性を分類) 細胞診(局所麻酔あるいは、全身麻酔にて一部皮膚を摘出。検査センターにて病理診断) 病理診断とは、皮膚の構造、形態、病変により獣医病理学者によって病名を特定する作業。

<治療的検査>
検査不能(愛犬が興奮し検査が適用できない場合や、飼い主の希望により検査ができない 場合。あるいは獣医師が視診、皮膚臨床症状により、検査不要と判断した場合に限り、手 段として行う。臨床現場では、比較的多くある事象で、薬剤の反応を診ながら検査を兼 ねて、診断治療を進めて行きます。

イヌのワクチンについて2

愛犬のワクチンについては、法定伝染病である狂犬病があります。生後90日以降の仔犬から、国内では接種が義務とされています。1957年以降から国内では発生がありません。
しかしながら、海外では年間4〜5万人もの人が命を落としています。公衆衛生上の防疫として、必ず接種する必要があります。
また、イヌ同士のみに感染するウイルスがあります。これらは、母親から受け継ついだ母子免疫が弱くなる頃(2〜3ヶ月ごろから)にワクチンを接種することにより予防します。
死亡率の高いジステンパー(症状:高熱、目やに、嘔吐、下痢)や、パルボ(症状:激しい嘔吐、下痢、下血)などです。他に伝染性肝炎、アデノウイルス2型、パラインフルエンザウイルス、コロナウイルス、などです。

レプトスピラによる細菌感染は、人に伝染する人畜共通伝染病でもあります。
国内でも近年確認されました。愛犬へのワクチン接種は、狂犬病の接種を原則として行い、イヌ特有の伝染病のワクチンは、飼育環境、行動に応じて種類を選択するのが良いでしょう。
また、ワクチンアレルギーも存在しますので、ワクチン接種後は経過観察が必要です